物語

Story

あの総力戦に敗北してから数十年

都心に運河が残されたまま、高速道路がビル街を縫うように張り巡らされ、日本国有鉄道が未だに生きている21世紀の夏。

一年生、白瀬美波は自らの活躍で万年二部で残留争いしていたチームに中位での終了、カップ戦でPK戦の末での準決勝敗退というシーズンの結果を与えた。

しかしカップ戦で優勝した私立小石川学院が一部優勝を飾ったことで始まった繰り上がりは連鎖し、彼女らの次シーズンの関東第一学校女子蹴球下級選手権大会、通称ガールズリーグの出場権を争うプレーオフ参加という結果をもたらす。

ガールズリーグで勝ち進めば賞金が手に入る

思わぬ展開とその希望に夢を膨らませた部員たちだったが、監督の栗田が家庭の事情で帰郷、チームは危機に立たされた。

プレーオフを辛くも勝利し、出場権を手に入れたものの、監督は、いない。

椛沢優理絵は決意する。

未経験の監督を迎い入れる案に従うことを。

幼馴染の傷を抉ることを。

島津裕也を、もう一度フットボールの舞台に引きずり出すことを。

「私たちのために戦って、自分自身のために、もう一度チャンピオンになって」