わたしたちは今、追い詰められている

上に示した画像は、2015年2月に紙媒体掲載のために作られたものです。

わたしたちは今、追い詰められています。

わたしたちの手元には今、ふたつの凍結作品があります。ひとつめの作品は試験飛行という題です。テストパイロットの兄を失った妹の物語です。わたしたちはこの作品でFILMASSEMBLERのある到達点を見せようと思っています。もうひとつの作品はこの世界にうまれていきる、その意味をという題です。この6年間でどれだけ世界が変わったのか、それが一目でわかる作品です。わたしたちはこの作品で、FILMASSEMBLERのひとつの時間に区切りをつけようと考えています。

なぜなら、このまま似たような作品を繰り返して作ることは容易く、わたしたちはそれを望んでいないからです。

だからこそ、わたしたちは追い詰められています。今までのやり方ではわたしたちの望みは叶えられないからです。

わたしたちの名刺代わりになっている作品はPathfinderです。しかし残念ながらこの作品はわたしたちが本来作りたい種類の作品ではありません。わたしたちはもっと違う種類の映画を作りたいのです。なぜなら、わたしたちのうち大勢は映画館に行くとき、この物語を選択の候補にすら挙げないでしょうし、このような物語は誰にでも映画にできるからです。もちろん、Pathfinderのような作品を作れるのはわたしたちだけであって、わたしたち以上の成果を出せた者などいないと確信していますが、それとこれとは別の話です。

わたしたちの作品に対する希望は、大きく二つあります。

一つは、世界の秩序の崩壊を企むテロリストに強奪された怪獣の繭を奪い返しに行ったり、転送装置で飛ばされてしまった異世界からの帰還を目論んだり、遺伝子操作で作られた怪人とそれを作り出した科学者の悪行に立ち向かったり、現代に生き残った魔法使いと強化戦闘服を装着した兵士が歴史の裏舞台で暗躍し続けていた秘密組織の残党狩りを行ったりする、そんな戦いを通じて人の愛と憎しみと喜びと悲しみ、世界の美しさと醜さ、そのすべての素晴らしさを描き、見た人が明日を生きることを心から願えるような作品です。

もう一つは、恋人の死をきっかけに色を失った「人」の物語や、自分たちの勝利のためにすべてを賭けた「人々」の物語を描く、ただ描くだけでなくPathfinderのように映画が利用できる要素をすべて使い切るような作品です。

そのどちらもが、役者が最大で三人しか動員できないという絶望的な状況では作れないのです。

なぜ、役者が集まらないのか。人脈がない、作品に魅力がない、監督に人望がない、人件費として出せる金もない、いろいろ理由は浮かびますが、確かなことが一つだけあります。

FILMASSEMBLERのことなんか誰も知らないのです。

だから、今、FILMASSEMBLERは少しずつ、その知名度を上げるために、手を打ち始めています。もしかしたらあなたがこの文章を今読んでいるのは、そのうちの一つを目にしたからなのかも知れません。

そしてもしあなたが、わたしたちが新作の開発を本格的に開始するとき、何らかの形で手伝うと言っていただけるのであれば、是非contact@filmassembler.comまでご連絡ください。

FILMASSEMBLERから新作の開発開始についての連絡を受け取る

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参考:わたしたちはどのように迷いながら進んできたのか

2008

FILMASSEMBLERの源流が立ち上げられたのは2008年のことになります。The Escape Velocityという作品のために作られた四人のチームが、FILMASSEMBLERのはじまりです。この作品の企画の時点でわたしたちは無謀な計画を立てていました。この作品の題は脱出速度という実行物体が地球の引力圏を脱出する速度を意味する言葉からとられています。この作品は、通商産業省の太陽系先進開発計画火星ロケットを打ち上げようとするもう一つの日本が舞台だったのです。この設定はPathfinderでも生きています。

2009

The Escape Velocityのパイロットフィルムの撮影の後、これがあまりにも困難であると悟ったわたしたちは、埋立地の奥で自らの王国を築き運命を力業で破壊しようとするかつての少年に翻弄される人々を描いた作品、INTERCEPTOR-邀撃の合唱コンクール-の制作を行い、その秋、前編であるINTERCEPTOR -Preyer-を公開しました。

2010

INTERCEPTORの素材を用いてわたしたちは短編作品INTERCEPTORSを公開しました。そしてその後、後編であるINTERCEPTOR -Predator-の追加撮影と編集作業を行いましたが、様々な理由によりこの作品が擱座してしまいます。

2011

確実な作品の制作が急務となったわたしたちは、持てる全力を投入してPathfinderを制作し、PATHFINDER 立場の開拓者として公開しました。

2012

僅か三日間での編集となったPATHFINDERを再編集し、後処理を施してPathfinder-the Final Cut [2012]-として公開し、わたしたちは高い評価を得ました。

また、わたしたちはこの年の夏に撮影する映画の企画を開発するために、まず4つの企画を用意して選考を行うこととしました。最初の作品は、またも無謀なことに日本を舞台に外国を捏造して作ろうという希望を持てない17歳であったとしてもで、五年前に壊滅に追い込んだ犯罪組織の残党狩りを続ける捜査官のまわりに怪奇現象が起きるというものでしたが、無謀すぎるということで初期の選考で却下されました。宇宙機のソフトウェア開発会議を舞台に完全に笑いに走った喜劇Lang.Age()は笑いが一般的でないことから却下され、とある大学の研究室で開発された装置によって異世界に飛ばされた学生達を描いた転送装置試験零号も高い評価を受けましたが、架空の鉄人レースの日本代表になりかけた青年達の数年後を描いた夏の日の1997の制作が決定しました。

しかし、この作品も撮影開始前に頓挫することになります。十名に満たない役者が集まらなかったのです。そこで慌てたわたしたちは、少ない役者の数でも撮影できるよう、再度企画開発を行い、インターネットから失われたものを描いた、全十三話の空想特撮シリーズからの二作という設定で家庭内暴力に苦しむ主婦の復讐を描いたクズ人間第一号と脱走した宇宙囚人を追う戦闘人間を描いた真夜中の無力化命令のオムニバス、失踪した旅客機の機長の娘への事情聴取を通じて街を描こうとする午後六時四十七分の魔術師、そして恋人の友人がただひとつ残したガラス玉とその死の謎に迫る残照が開発されました。

この四作の中では残照が最も期待感を持って迎えられましたが、当時のカメラの性能ではこの作品を描ききることができないと判断し、最終的にこれら四作のうち絆、午後六時四十七分の魔術師の三作から要素を抽出し、Pathfinderと世界観を共有する試験飛行の制作が開始されました。

2013

試験飛行の制作を通じて、妥協した作品の制作に耐えきれなくなり、ついに予算も何もかも無視した企画書が執筆されます。復活の水平線・大怪獣奪還計画がそれです。国道上で警察によって警護された大型輸送車が襲撃される場面からこの物語は、怪獣、テロリスト、警察、自衛隊、強化戦闘服といった血湧き肉躍る要素満載の娯楽作であり、FILMASSEMBLER内部でも多くの指示を集めましたが、当然10億円単位で予算が必要となるので諦めることになります。しかし何かやりたいと撮影試験との名目で偽予告編を制作しました。

この後、Pathfinder、試験飛行の続編となる蒼穹の影が執筆されましたが、現在まで制作は行われておりません。

そして、大怪獣奪還計画の撮影試験結果からさらに試験項目を組み立て、念願であった4KとRAWによる製作工程の確立のための撮影試験が行われます。これは試験はもちろん、作品をつくることと、FILMASSEMBLERの知名度向上を図った初期の計画でした。この作品がこの世界にうまれていきる、その意味をとなる予定です。

そして、この後今後の方向性を考えるために作られた試験体として、東京市警察と競技場警備隊という二つの法執行機関の間で抗争が行われる中、ドーピングに関わった医師の逮捕をきっかけに露わになった陰謀を追う捜査官達の姿を描いた革命のオペラシオンが執筆されました。

また、微速度撮影の試験中にTaxiing in November Nightが製作されました。

2014

この年は主に過去作品の権利処理を行ったり、研究開発の成果を発表することに当てられました。

一方で、今までと同様に高画質化や高難度の特撮を行うことが前提の脚本ではなく、役者の演技を重視した脚本、高校時代の仲間達が一人の青年の恋路を応援する物語綿飴作戦が執筆されました。

また、水面下では作品の製作が続けられています。

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