COSINA Carl Zeiss Makro-Planar T* 2/100 ZF.2

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作例と解説

はじめに

発売されてから数年経ちますが、認識不可能な程度に押さえ込まれた歪曲収差とF5.6まで絞ればほぼ完璧に消滅する周辺減光、ツァイスらしい高い明暗差と色解像力の高さをもつ、一般に入手可能な価格帯のレンズの中でも図抜けた高性能のレンズがこちらです。

欠点があるとすれば、帯に短したすきに長しを体現したかのような100mmという焦点距離とMFの組み合わせで、APS–Cサイズの撮像素子では換算150mmになってしまい使いどころを探すのが難しく、35mmフルサイズの撮像素子であっても難しいものを感じます。また、AFであれば捉えられる鳥などの動物もMFとあっては相当腕が立つか幸運に恵まれないと仕留めることはできません。しかしこの問題さえ克服すれば、化け物とは言えないものの、怪物レンズの俗称を与えるに相応しい働きをします。

しかし悲しいことに、どんな高性能レンズでも、撮影した人間の腕が最後にはものを言います。あなたが使えば以下の作例がどれだけレンズの性能を無駄にしているかがわかるでしょう。

逆光の夕焼け

逆光の夕焼け
逆光の夕焼け

D7000 / 1/60 / 8.0 / ISO100

夏の夕焼けが終わる時に見える、夜になった影と今日を残した光を捉えたかったのです。

こんな風にハマるレイアウトの撮影ポイントさえあれば、レンズの性能を存分に楽しむことができます。もちろんRAWをCapture Oneで現像して、階調幅を確保していますが、所詮コンピュータは入力された信号を加工することしかできません。良い信号を与えるためには、良い入力装置が必要なのです。

バッタの食事

バッタの食事
バッタの食事

D7100 / 1/320 / 5.6 / ISO100

かなり近づきましたが、バッタは食事を続けてくれました。

あまりに性能が高いので普通に使っていますが、マクロレンズです。マクロレンズなのですから、本来はこういう仕事が主の筈です。距離環をめいっぱい回して、カメラを前後させて焦点を合わせています。まるでCONTAX AXみたいですね。

佇むトンボ

佇むトンボ
佇むトンボ

D7100 / 1/80 / 5.6 / ISO100

もう一つ昆虫を。苦手な方はごめんなさい。

ピンが薄いのは誠に結構ですが、トンボの複眼に合わせるのは至難の業です。適当に前後しながら連写して一番良いのを選びましょう。まさに下手な鉄砲数打ちゃ当たるというわけです。

緑の黄金期

緑の黄金期
緑の黄金期

D7100 / 1/250 / 5.6 / ISO100

ロケの途中、休憩に立ち寄ったコンビニの駐車場で撮影しました。

一体何を目安に見たら良い写真なのかわかりませんが、こういう写真が結構好きです。目を100mmあるいは150mmにすることができなくても、こういった写真なら撮りやすいと思います。まあ、誰も評価してくれない可能性は高いですが。

こんな感じで難しい

こんな感じで難しい
こんな感じで難しい

D7100 / 1/640 / 5.6 / ISO100

こんな風に踏ん切りのつかない構図にしていまいちな写真を作ってしまう・・・・・・というのが換算150mmについての今のところの感想です。

これ載せるのか?と思いましたが、あんまりこのレンズで撮影した、載せられる程度でかつ権利とかいろいろ問題のない写真がないので載せました。「あ、へたくそが使うとこんなことになるんだ」という参考になれば幸いです。

溢れている美しさのひとつを

溢れている美しさのひとつを
溢れている美しさのひとつを

D7000 / 1/500 / 5.6 / ISO100

撮影場所は背景に絵作りを難しくする要素が入ってしまいやすい場所だったのですが、換算150mmを生かして美しい部分だけを切り取りました。

被写界深度の例みたいな写真になってしまいましたがいかがでしょうか。色はホワイトバランスひとつで劇的に変わってしまいますが、形はそうそうごまかせません。画面全体に像が平坦に描かれるからこそ作れる圧倒するような紅葉を目指しました。画面のすべてに同等の画質を提供できる、だからPlanarなのです。

冬の門番

冬の門番
冬の門番

D7100 / 1/320 / 5.6 / ISO100

左下隅になにか映り込んでしまったのが残念です。それさえなければもうちょっと良かったのに。

こんな風に風景写真を撮るときには結構使いやすいレンズかもしれません。でもあまり用途を限定せず、使ってやるといいでしょう。コンパニオンさんやレースクイーンさんを撮るのは難しいかもしれませんが、もちろんポートレートでも絶大な性能を発揮します。

製品情報

Makro Planar T*2/100 ZF,ZE,ZF.2

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